2022年6冊目
一生を変えるほんの小さなコツ 野澤卓央著
本書は著者の野澤さんが発行しているメールマガジンを本にまとめたものだ。
野沢さんは次々とやってくる不安や悩みをメモに書き留めて尊敬する人に解決策を聞いて回っていた。本の出版時点でその人数は1000人を超え、解決法の数も2000個に達した。
本書の特徴は著者にアドバイスをくれた人達が実際に体験したことがベースになっている、ということ。
その中からこれはと思ったコツを3つ紹介する。
〇優しく強く生きるために
野沢さんがお世話になった方に飲みに連れて行ってもらった時のこと。
大企業や大学の教授を務めたというその方に野沢さんは
「誰も傷つけたくないし、自分も傷つきたくない」
と言った時のお返事。
「生きるとはそんな甘いもんじゃない」
「自分の信念を貫けば人を傷つけることもある。思い通りに行かず傷つくのは当たり前。傷つかないで生きようと思うことが間違いだ。
時には人を傷つけるし、
自分も傷つくのが人生だ。」
野沢さんはこの言葉を聞いてから傷つけること傷つくことを恐れず自分らしく生きていこうと思えるようになったとのこと。
致命傷に至らなければ多少の傷は負ったほうが良いのかもしれない。
〇たった4分頑張れば、手に入れられるもの
面倒なことってとかく後回しにしがちになる。
これは「面倒」をやっつける魔法のお言葉。
アメリカの心理学者ズーニンが言った。
「最初の4分間を乗り切れば仕事はある程度出来てしまう可能性が高い」
大変だと思っていた仕事が、やり始めたら意外と簡単だったという経験は僕にもある。
これはいろんなこと、今は英検準一級取得の勉強をダラダラやってしまっている僕に速攻で聞くお言葉だな。
〇後悔しない「今日」の過ごし方
3つめは人生の長さを実感するお言葉。
「長い」のではなく「短さ」を実感する。
人生は3万日と言われている。
3万日は82年間(電卓で計算したら確かにそうだった。)
日々なんとなく生きていると忘れそうになるが
「人生はいつか終わる日が来る」のだ。
僕の大好きな会社「伊那食品工業」創業者の塚越寛さんが本に書かれていた。
塚越さんの会社は入社式で社員に「100年カレンダー」を渡すそうだ。
そしてこう話す。
「みんな旅行に行ったときは二泊三日ならその時間で行きたいところ、やってみたいことのために残された時間を精一杯使おうとするだろう。それはなぜか? 時間にかぎりがあるからだ。でも人生そのものも限りがある、ということをこのカレンダーを見て知ってほしい。この100年カレンダーの中に必ず君たちの命日がある。」
僕自身4回死にかけたし、親友やお世話になった教官も事故や突然死でなくしている。
自分の命日が明日かもしれない。だとすると残された今日1日がどれだけ大切か、今日1日をどんなふうに使うのか考えて1日を始めよう。
このコラムを野沢さんはこう結んでいる。
その日の中で一番大切なことを
ひとつやり遂げると、
今日は何をやったかわからない
という日は減って
達成感のある1日が増えていく。
1日ひとつで十分。
大切だと思えることをやり遂げれば充実した日々や人生を過ごすことが出来る」
少しずつでも読み進めてアドバイスを取り入れていけば、気づいたとき後悔の少ない人生が出来上がっている、そんな本だ。
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